教授挨拶
Message from Professor

ご挨拶

1.歴史ある整形外科学教室から整形外科学・医学をリードする人材を

日本医科大学整形外科学教室は1931年の開講以来、各分野で臨床・研究・教育に重点を置き、我が国の整形外科学の発展に貢献してきた教室です。この歴史ある教室の伝統を引き継ぎつつ、さらに発展させて世の整形外科学・医学をリードしていく教室を作り上げていきたいですし、またそのような教室を支える人材を育成していきたいと考えています。

2.ライフステージを教室とともに歩む

教室を構成しているもの、教室を支えているもの、結局それは人であり、各々の目標や希望、やりがいは違います。またこういったものは各々の年齢やおかれる環境、期せずして訪れた環境などによっても変化します。その中で教室という存在が頼れる大きなものであり、各々個人にとって意義深いものでなければならないと思っています。多様性に対応できるためには基本的に人力・マンパワーは必須で、整形外科の全ての領域においてたくさんの人力でお互い助け合いながら切磋琢磨し、情報交換を自由な雰囲気で行えることを実現したいと切に思っております。整形外科学ということで、外科的治療、手術に限らず、保存的加療やリハビリテーションを極める、医療経済分野での活躍、骨代謝関連での臨床・研究、一見整形外科と関係なさそうな研究、留学を通して新しい概念を導入するなど教室が多様性に富んだ専門知識を有する集団となることが重要かも知れません。そうなれば、各々のライフステージに応じて拠り所ができてくると思われます。そのためには、活気あるたくさんの人力が大切です。

3.付属四病院・関連病院それぞれの強みを:臨床能力・研究能力

日本医科大学整形外科学教室には4つの付属大学病院が存在します。東京都文京区千駄木の本院、千葉県印西市の千葉北総病院、東京都多摩市の多摩永山病院、神奈川県川崎市の武蔵小杉病院です。これに加え複数の関連病院が存在します。それぞれの病院で地域医療に貢献することは勿論、各々臨床的な強みを生み出しそれを永続的な教育体制の中伸ばしていける環境を作っていくべきと考えております。大学病院においては臨床活動のみならず、研究活動も臨床領域・基礎領域で行い世界に情報発信できるような環境を整えたいと考えております。研究無しに臨床能力・医学の進歩はありません。臨床と研究両輪で教室が駆動されることで教室に活気と充実感、自信がもたらされ、それが世に伝わることと信じております。

4.若い力を教室・医局の主力に

上記に理念や理想論を述べさせていただきましたが、これらを実現するのは他でもない我々であり、中でも若い人の大きく育った力で実現していくものだと思っております。私がこの度赴任した4月初旬、若手の先生方に大きな可能性や力を感じましたし、これからも入局してくれる若手の力を大きく育てることに尽力したいと考えています。我々と一緒に臨床力・研究力を磨いて輝いていきたいと思う方々、是非お待ちしております。

日本医科大学整形外科学教室 平尾 眞